広島大学運動器機能医科学 Musculoskeletal Functional Research and Regeneration
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Research  1.リハビリテーション動作時の脳活動計測 Brain activity during the rehabilitative motor-task 
  リハビリテーション医療の介入効果を検証するためには、種々のリハビリテーション課題時にもたらされる脳機能について理解する必要がある。患者にとって、それまで習得してきた運動制御による課題遂行の戦略が適応できない状況(運動機能不全)下で、新たな戦略を模索し学習しながら機能回復を獲得していく。この新たな運動制御戦略の獲得をもたらす神経生理学的基盤として、脳の前頭前野/頭頂連合野等の行動制御/情報統合領域に着目し、音声情報によるパフォーマンス向上や、バーチャルリアリティを活用した視覚情報フィードバック制御下などで、どのような神経生理機能がもたらされているか解析する。また、動物実験により餌のリーチング動作や歩行など行動の詳細を深層学習(deep learning)により解析し、難易度の高い行動課題実施によって動作学習を必要とする場合に、どのような行動変容がもたらされるか、さらにその際に機能する脳領域について探索する。 
   
  2.運動器および神経性痛みと、リハビリテーション効果の機序解明 How does the physiotherapy improve the musculoskeletal functions including the muscular pain?
  これまでに、遅発性筋痛をはじめ、動物の痛みモデルに対する温熱療法や徒手療法による痛み変化と、鎮痛の生理学的機序について報告してきた。慢性的な痛みは、痛みをもたらした末梢の器質的損傷が治癒した後も中枢神経の可塑性により痛みが持続し、自発行動の低下やネガティブ思考など情動的側面から負の変容をもたらす。このような場合、末梢の器質的損傷に対する治療のみならず、運動療法や認知療法、心理的治療介入による中枢神経へのアプローチが有効であるとされている。我々は、慢性的な痛みによってもたらされる脳の情動関連領域の神経可塑性に着目し、抑制性神経細胞の変化や、運動を含む理学療法介入によってどのような影響がもたらされるか、動物の慢性痛モデルを用いて解析する。 
   
  3.動物の豊かな環境飼育に伴う神経生理学的変化の検証 The effects of enriched environment on brain plasticity 
  齧歯類(ラットやマウス)の動物実験によってリハビリテーションの介入効果を検証する方法のひとつに、輪車等により運動促進し、トンネルやおもちゃによって感覚入力を増加させ、複数匹同時飼育によって社会性をもたらす豊かな環境下での飼育実験がある。このような外界との相互作用が豊富に与えられる環境では、脳の局所にある神経幹細胞の数が増加することや脳の再生能力を高めることが、我々を含む種々の研究によって報告されている。さらにそのような環境下では、脳の情動関連領域での神経可塑的変化と、それにかかわる情動行動の変化がもたらされることがわかってきた。一方、糖尿病の病態として、神経障害の合併がよく知られているが、うつ状態や不安の亢進など、こころの問題が糖尿病の治療に負の影響をもたらすことが指摘されている。我々の研究により、糖尿病モデル動物の情動関連領域で神経変性がもたらされていることがわかり、情動行動とのかかわりを報告している。このような病態をもつ実験動物に対して、運動や外環境からの刺激により回復へ向かう情動変容を誘導し、リハビリテーション効果をもたらすことが出来るか、その神経基盤を含め解析している。 
   
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